加藤立展覧会「Ubik(ユービック)」
10:00-18:00
※開館時間に準じます

現代美術家・加藤立がキュレーションする展覧会「Ubik(ユービック)」を横浜・象の鼻テラスで、10月10日(金)- 23日(木)で開催いたします。
本作品は、公共空間に、骨組みだけの展示室(スケルトンキューブ)を出現させ、知らずうちに立ち入らせる美術空間の拡張がコンセプトです。
普段あまり現代美術を観に行くことがない人々のところに、美術の方から出向いていく、ような感覚です。
オープニングレセプション:
10月10日(金)18:00-
入場無料
アーティストステートメント
「Ubik」展を開催します。
「Ubik」展にかぎらず、多くの展覧会や作品というものは、誰かに依頼されてつくるものではありません。
それどころか、多くの展覧会や作品というものは、往々にして誰の役にもたちません。
そのことをうまく説明してくれる逸話があります。
1936年、物理学者のカール・アンダーソンとセス・ネッダーマイヤーによって、
宇宙線の研究からミュー粒子(ミューオン)が発見されました。
当時の素粒子物理学では、電子、陽子、中性子が主な基本粒子であり、
それらが、整理された物理世界をうまく説明してくれました。
ところが、ミュー粒子は、電子に似ているのに200倍も重い、
説明のつかない、いわば、当時の素粒子物理の理論にとっては
都合の悪い不必要な要素でした。
その発見を聞いた、アメリカの物理学者であるイジドール・ラービはおもわず言いました。
「いったい誰がこんなもの注文したんだ?」
「Ubik」というワードは、フィリップ・K・ディックの同名小説からとりました。
「Ubik」とは何なのか?ということは小説の中では明らかにされていません。
あるところでは「Ubik」は車であるとか、最高のビールであるとか書かれています。
まったくわけがわかりません。わけのわからない事柄は、わけのわからない事柄の専門家に尋ねるべきで、一説によるとアーティストは、そのようなわけのわからない事柄の専門家と目されている。彼らは長年、わけのわからない事柄に取り組みつつも、本人たちも実際のところまったくわけがわかっていない。
───加藤立
プロフィール
作品ボランティア募集中
展示に際して、作品の一部となり、また展示室へのアテンド役となっていただける作品監視員スタッフを募集します。
募集要項
日時:2025年10月10日(金)- 23日(木)
会場:象の鼻テラス
時間:10:00 – 18:00(休憩含む)
※全日参加が難しい場合は、一部時間のみの参加も可能です。応募時に希望をお知らせください。
謝礼:1日2,000円(交通費・昼食代を含む)
特典:記念のスタッフTシャツ(Ubik Tシャツ)を進呈
10月10日(金)10:00〜から1時間ほど、作家によるオリエンテーションがあります。
(参加が難しい方は、別の方法で調整します)
応募方法/問い合わせ
件名に「加藤立展覧会 作品監視ボランティア」で、ご希望の日程・時間帯、オリエンテーション(10/10日)の参加の可否をご記入のうえ、info@ryukato.comまでご連絡ください。
クレジット
主催:加藤立/アーツコミッション・ヨコハマ(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)
協力:象の鼻テラス
令和7年度 文化庁 文化芸術創造拠点形成事業